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三重県 紀北町の海 調査

2024.07.22

海の日の連休にて、三重県紀北町の海にて潜水調査・撮影を行いました。紀伊長島漁協や役場に許可申請など多くの方のご協力、大変感謝しております。有難うございました。昨年度は台風により中止でしたが、今回は天候に恵まれました。

今回は紀北町沿岸から、沖合約5kmの大島・佐波留島を中心に潜りました。沿岸周辺は河川からの泥の流入が多く、枯葉や枝が堆積しています。中間地点では、根の周辺に海底が見えない程テングサなどの海藻が堆積していました。大島周辺では外洋の潮流により、岩礁間は砂礫底が広がり泥も見られません。ソフトコーラルやキサンゴ・海綿などが多く豊かな環境が確認出来ました。大型の根が多く、起伏に富んだ地形で魚類も豊富です。

さて、貝類ですが温暖化の影響か?やはり南方種が目立ちます。サザエも大型老成個体が僅かで、若い個体は見つかりません。アワビ・バテイラなど伊豆で減少している貝は、こちらでも確認できませんでした。見られた貝は、大型のカバミナシやタガヤサンミナシが多数。他、サラサミナシ・オゴクダイモ・バラフイモなど南のイモガイが見られました。外洋ではヒメイトマキボラの集団産卵も確認。イガイも小型ですが、暗礁の岩陰に見られます。沿岸では大型のクロチョウガイやマベ。センジュモドキ・カタベガイが多く見られました。紀北町の海底では砂底が少なく、泥もしくは礫が目立ちます。全体的に貝類の種類数は少ないですが、個体数が多い印象です。今後も機会が有れば、調査を続けたいと思います。

9月の連休は伊豆大島が決定しました。興味ある方はご連絡ください。

起伏に富んだ地形で海底も複雑です。
内湾は鏡のように穏やかでした。
山から削り出した砂を運搬船まで運んでいた施設です。現在は大きな廃墟となっています。
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